一途に続けることでしか辿り着けない今日を、讃えるように。

 2020年3月11日に“半崎美子”がニューシングル「布石」をリリース。今年は、彼女にとって上京20年という大きな節目となる年。自身のこれまでを振り返りながら書き上げたタイトル曲「布石」は亀田誠治氏がプロデュースを担当。一途に続けることでしか辿り着けない今日を、ドラマティックなアレンジで歌い上げた1曲となっております。

 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った半崎美子本人によるライナーノーツを二日連続でお届けいたします。まず【前編】は、1曲目「布石」と2曲目「朝凪」について。また、歌詞のワンフレーズもピックアップ。併せてご堪能くださいませ。

~セルフライナーノーツ【前編】~

あきらめて 手放して
その中で唯一つ
続けてきたものがある
それがあなたを強くした

夜につまづいても 朝に見放されても
描いて もがいて なお追いかけた
一途に立ち向かい 辿り着いた今日は
ずっとここであなたを待っていた

はじめからあなたを待っていた
布石」/半崎美子
 

一つのことをずっと続けてきた人は、
それ以外のたくさんのことを手放し、
諦めてきた人だと思います。
その強さを、かけがえのなさを尊ぶように書きました。

スポーツでも音楽でも、
仕事でも子育てでも介護でも、
あらゆることにいえると思います。

私が音楽活動を志して
札幌の大学を中退し上京したのは2000年で、
パン屋さんの住みこみで働きながら
曲を書き続けていた日々から気づけば20年。

そんな上京20年という節目に、
これまでの積み重ねがあったからこそ
書ける歌を送り出したいと思いました。

迷いながら背負いながら、
救われたり報われたりを繰り返してきた布石たち。

一途に続けることでしか
辿り着けない今日を、讃えるように歌いました。
皆さんそれぞれの布石と
この歌が出会ってくれることを願いながら。
亀田誠治さんのアレンジが、
より肯定的に布石を輝かせてくれました。



喜びや慈しみを そっと救い出そう
包み込んで見守ろう 次の空まで

美しい故郷の影を思い出して
ここへ来たら手を取ろう 次の旅まで
朝凪」/半崎美子


3月11日にこのシングルを
発売することが決まってから書いた1曲です。

希望を揺り起こすようにやってくる朝は、
誰も置き去りにしません。

苦しみや悲しみを受け入れたり、
そっと送り出したりしながら、
等しく愛しく昨日を溶かし、明日に満ちていく。

<半崎美子>

◆紹介曲「布石
作詞:半崎美子
作曲:半崎美子

◆紹介曲「朝凪
作詞:半崎美子
作曲:半崎美子

◆5th Single「布石」
2020年3月11日発売
CRCP-10442 ¥1,091+税

<収録曲>
1.布石
2.朝凪
3.わせねでや
4.サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver.
※「サクラ~卒業できなかった君へ~」合唱譜付き