この世界が教えてくれた事。

 2021年2月24日に“安田レイ”がニューシングル『Not the End』をリリース!タイトル曲は、竹内涼真の主演ドラマ『君と世界が終わる日に』挿入歌として書き下ろされた楽曲です。作詞は安田レイが担当。胸を締め付けるようなミディアムバラードに仕上がっており、スリリングなドラマのストーリーをよりいっそう盛り上げる1曲となっております!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“安田レイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回はその第1弾。綴っていただいたのは新曲「Not the End」に通ずるお話です。何もかもが変わった2020年。だからこそやっと気づけたこと、痛感したこと、そして歌に込めた想い。是非、このエッセイと併せて歌詞を受け取ってください。

~歌詞エッセイ第1弾:「Not the End」~

2020年は皆さんどんな風に過ごしていましたか?

“いつも通り”

と答えられる人は少ないのかもしれない。


私はとにかく、その「いつも通り」が

恋しくて仕方がない一年でした。

そして今も続いています。。。



2020年より前の自分を想像してみる。


“いつも通りに生きたい”

と考える日はほとんどなかった気がする。


昨日より強くなりたい、

昨日より器用になりたい、

もっともっと欲深かった気がします。


いつも自分に納得ができなくて。。。

いつも自分に自信がなくて。。。


自分を許す方法が全然わからなかったんです。


何か成功しても、何か褒められても、

“いや、もっと良くできたはずだ

こんなレベルで褒められてしまった。。。”

と素直に喜べなかったり。


欲深かったり、不器用すぎる自分が本当に嫌いでした。




12歳でこの仕事を始めたので、

もう15年目になります。

振り返ってみると、

何よりも愛するこの仕事のために

色んな事を手放してきました。

でも自分の人生で一番大切で

失いたくないものだったから、

その犠牲が出来たんだと思うんです。

今はその後悔は全くないし、

15年も続けられている事に感謝しかありません。




でも2020年を経験して、

その「大切なもの」の価値観がガラッと変わりました。

もちろん歌うことは大好きだし、

できれば一生手放したくない。



でもそれ以上に手放したくないものが

あるんだとやっと気付いたんです。



それは大切な人との繋がり、

そしてその人の命そのもの。





27年間生きてきた中で、

あまり命というテーマで自分の人生を

覗いたことはなかったかもしれない。


日本で暮らしていると

平和ボケすると聞いた事があるが、

それに近い感覚があったのかもしれない。


いつも仕事のことばかりで頭がいっぱいで、

もっと大切な部分に

フォーカス出来ていなかったのかもしれない。




今までの自分は

なんて小さな世界で生きていたのだろう。。。

と少し情けなくなるほど、

私は色んな事を見失っていたんだと気付いたんです。





この見えない敵は私達からたくさんの日常を奪った。

そして、今もなお奪い続けている。


家族、友達、恋人と気軽に会うことも難しくなり、

どこまでも付き纏うこの孤独感から抜け出せない日々。


でもこの出口の見えない薄暗い世界の中で、

本当に大切なものは微かに光っていて、

何かメッセージを送ってくれている気がするんです。






自分にとって本当に大切なものは何か。






そんな想いを全てぶつけたのが


新曲「Not the End」です。


2020年を経験しなかったら、

この歌詞に辿り着けなかったと思います。



「大切な人と共に生きていく。」



辿り着いたのはこのシンプルで力強いテーマでした。





何度も何度も書き直して、

やっとの思いで辿り着いたこの曲から、

何か受け取って頂けたら嬉しいです。

<安田レイ>

◆紹介曲「Not the End
作詞:安田レイ
作曲:永澤和真

◆ニューシングル「Not the End」
2021年2月24日発売
初回盤 ¥1,800+税
通常盤 ¥1,200+税

<収録曲>
M1.「Not the End」
M2.「amber」
M3.「Not the End -piano ver.-」
M4.「Not the End -Instrrumental-」
M5.「amber -Instrumental-」