いろんな哀しみを私が私だけが言える言葉で言いたい。

 独自の言語表現を持ったシンガーソングライター“Ran”が8ヶ月ぶりの新作を4か月連続で配信リリースすることが決定!2022年10月7日に第1弾「淘汰」がリリース。前作『世存』制作タイミングで同時に制作されていたこともあり、「世存」の最終章に位置づけられる楽曲になっております。アレンジは、前作「夜逃げ」でもアレンジを担当した宮田“レフティ”リョウが担当。
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな“Ran”による歌詞エッセイをお届け!第1弾は新曲淘汰のお話です。歌詞に綴られている<いつの日まで こんなにも 生きづらい世界であるのだろう>というフレーズは、コロナ禍のみならず、今の世の中に通ずる想い…。ぜひ、楽曲と併せて、このエッセイを受け取ってください。



この曲ができた頃、コロナ禍で自分も含め沢山の人が困っていました。
 
思い通りにならない生活、
伝え方を知らなくなった感情、
どうしようもなくなった事をうたいました。
 
“いつからこんなことになったんだろう”
コロナ禍が無くても思ってしまうことでした。
 
こんな事をしにこの世に生まれたわけじゃなかった。こんな人になるはずじゃなかった。そんな漠然とした後悔が何時を切り取ってもこびりついている時、私が歌えることはこれでした。
 
 
元通りになりたいと言っておきながら、誰も本当の姿を見ていない、ってかなり我儘で、誰かやある結果に期待している証拠で、それを分かりつつ解決策も見出せていたとしても、出来なくて、の繰り返しです。
 
 
私は今、伝えたいことはあるのに、拙い言葉しか出てこないのが悔しい。諦めたくない。いろんな哀しみを私が私だけが言える言葉で言いたい。
 
ずっと変わりません。
 
この曲がだれかを絶望の端から少し引っ張れる曲だといいな。

Ran>



◆紹介曲「淘汰
作詞:Ran
作曲:Ran