いろんなことから逃れるために、夜に浸って浸っているんだろうな。

 2021年6月2日にソロミュージシャン“生活は忘れて”が1st Full Album『生活』をリリース!リード曲「生活」をはじめ、インターネットを中心に活躍する女性シンガー“ねんね”とのコラボ楽曲「夜通し (feat. ねんね ) 」、シンプルなピアノサウンドで厭らしさと一瞬の色気を感じさせるようなインストゥルメンタル楽曲「あこがれ」などを含めた全12曲が収録。まさに“生活を忘れて浸りたい”繊細かつ丁寧に仕上げた至極の1作です。

 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“生活は忘れて”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「生活」に通ずるお話です。人間関係について、将来について、夜について、不安、迷い、ネガティブな本音、様々な気持ちを等身大の言葉で明かしてくださいました。是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください。

~歌詞エッセイ:「生活」~

“毎日の暮らしに怯えた”

「生活」という歌詞の冒頭ですが、
最近の自分を端的に表した
言葉でもあるかなと思います。

小学生や中学生の頃の僕は
今思えばそんなに意識せずとも
人の輪の中に溶け込めていける人間でした。

それが、高校生のころから徐々に
人付き合いが下手になってきた気がしていて、
その頃友人だったといえる人は
片手で数えても余る程です。
お昼ご飯はたまに来る友人と
よく保健室で食べていました。
無理して輪に入っていこうとしたこともありましたが
やっぱり無理なものは無理でした。

大学に入ってからは、
周りの人に恵まれていて、そこでは救われました。
けれども、自分自身の心持ちが
根本的に変化したかと言われればそうでは無いわけで。
今年大学を卒業して
音楽系の専門に通っているのですが、
現状は、以前よりも酷くなっているなと感じています。

「友達」とか「友人」とか
以前はよく口に出していましたが、
最近はそのワードを発するのに何故か
結構なハードルを感じてしまう自分がいます。
(友達って何?とかって考えこんじゃいます)
自分の心持ちを根本から変えるためには
そういうところが良くないのだろうと思っていますが
なかなか変えられないもので…。

それと、大人に近づくにつれて、
最近は将来に対する不安という
誰しも経験するよくある不安も出てきていて、
音楽でやっていけるんだろうかとか
興味がないであろう音楽以外のことを
仕事にしても続くんだろうかとか
(そんなもんは甘えだと言われればそうかもしれません)
そういう本当によくあるありふれた不安も相まって
最近の心持ちは下方向に一直線な自分です。

普段の生活を顧みないで
ずっとやりたいことばかりに熱中していたら
その期間が長くなればなるほど、
普段の生活に戻った時の反動が
大きくなる気がしています。
そこからずっと抜け出したくないから
夜更かしし出したのかなと思います。

よく夜更かしをするようになったのは
たしか高校生くらいからだったと思います。
自分にとって生きづらい昼間から
逃げた先の夜の居心地がとっても良くて、
“夜”というものに対して
何か特別な思いを持つようになった、
とかって考えてしまいます。

人間関係のこととか将来のこととか
いろんなことから逃れるために
夜に浸って浸っているんだろうなと。
そうしている間にも時間は経っていってしまって。
そんなことを考えていると、
自分が音楽やっていなければ
(音楽以外にも積極的に可能性を見出せれば)
こんな思いになることもなかったのかなとか
思ってしまいます。
たらればを言っても仕方無いですが。

友人のことや将来のこと、夜のこと等々、
考えたことを次々書いたので
書き散らしも甚だしい駄文になってしまいました…。
本当に申し訳ないです。
けれども、背伸びをした文章ではなく、
等身大の考えを書けたと思います。
なんだか暗い文章になったけれども
僕みたいな心持ちの人は
きっと結構いるんじゃないかと勝手に思っています。
そんな方に寄り添う文章になっていれば幸いです。

<生活は忘れて>

◆紹介曲「生活
作詞:生活は忘れて
作曲:生活は忘れて

◆1st Full Album『生活』
2021年6月2日発売
PECF-3260 ¥2,420(税込)

<収録曲>
01. intro.01
02. 生活
03. throw off
04. 綺麗なものだけ
05. 素肌
06. おでかけ
07. 浅めの夜で
08. 夜通し (feat.ねんね)
09. あこがれ
10. Alternative
11. それまでおやすみ
12. 22