片想いの曲なのに私はこの女の子が羨ましい。

 2021年3月17日に“上野優華”がデジタルシングル「愛しい人、赤い糸」を配信リリース!「魔法の絨毯」が大バズり中のシンガーソングライター“川崎鷹也”が初の楽曲提供。愛する事の大切さと運命の赤い糸を信じる切ない恋模様を描いた珠玉の片思いソングとなっております。「好きな人」(奥華子 提供曲)や「あなたの彼女じゃないんだね」(wacci橋口洋平 提供曲)など、失恋・片思い系バラード曲に定評のある上野優華とは黄金のタッグと言える1曲です!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな“上野優華”による歌詞エッセイをお届け!今回はその前編です。綴っていただいたのは、新曲「愛しい人、赤い糸」に通ずる想い。みなさんは忘れられないぐらいの大恋愛をしたことがありますか? 今、恋をしていますか? それぞれの気持ちを重ねながら、このエッセイと歌詞を受け取ってください。

~歌詞エッセイ前編:「愛しい人、赤い糸」~

誰かのことで泣いたり笑ったり
毎日頭がいっぱいになっていられるほど
私の人生は暇じゃない。

でも恋愛は別。

どんなに忙しくても
その人のことを考えている自分がいることが嬉しくて
悩んで寝られない日なんて辛いけど嬉しかったりして。

そんな風に誰かのことでいっぱいになって
一喜一憂できるのが恋愛なんだろう。

たくさん恋をしている人が
良いとか悪いとかはないけれど
私は、恋多き人生に憧れがあります。

恋多きは少し語弊があるかもしれません。
ただたくさん恋をしている方の
強さに憧れがあるのです。
そしてそこで得たものに憧れがあるのです。

忘れられないくらいの大恋愛をしてみたい。
そう思ったことはありませんか?

まだ知らない恋の形に巡り合える喜びは
経験したその人にしか分からなくて
勉強と同じでその人の財産になるものだと思うんです。

ただ私は歌手として、恋愛ソングをたくさん歌う中で
その感情を学ぶことができます。
そんな中で巡り合ったのが

「愛しい人、赤い糸」という楽曲です。

“あなたの隣には私じゃない人なんて似合わないよ”
“赤い糸繋がっているなんてあなたは気づかないでしょう?”


まだどうなるか分からない片想いだけど
彼と私はどこか繋がっていると強く信じる気持ちを
歌いました。

運命なんて、赤い糸なんて
目に見えないものをここまで強く信じられる気持ちは
奇跡のようなことなんだと思ったんです。

私たちはいろんな感情を
「恋」「愛」でまとめてしまうけど
そんな言葉では表せない儚さをこの曲から学びました。

目に見えない何かにまで縋ったり
それを信じていないと立ってられないくらいの
大きな気持ちに飲み込まれていて。

それが運命の恋なんだろう。

叶う恋が運命とは限らない。
正解かは分からないけど。
いや正解なんて無いんだろうけど。

片想いの曲なのに
私はこの女の子が羨ましい。

変な話だけどね。
辛いのなんて歌っていて痛いほど分かっているけれど
羨ましくて仕方がない。

と同時に
この歌に共感してくれる方が
羨ましいとも思うのです。

その気持ち、その恋は私には無い。
あなたにしかない財産なのだから。

<上野優華>

◆紹介曲「愛しい人、赤い糸
作詞:川崎鷹也
作曲:川崎鷹也