最終話まで見届けられなかった想いのために。

 2019年8月7日に“リリィ、さよなら。”がニューアルバム『最終話までそばにいて』をリリースしました。彼がこのアルバムのコンセプトに据えたのは【花】です。収録楽曲の1曲1曲を花になぞらえ、楽曲を聴き終えたあと、ブックレットの最後に添えた花言葉を読むと、その曲の歌詞が色彩を放つ仕掛けになっているんだとか!

 切ない歌詞と綺麗なメロディで聴く人の涙を誘う、彼ならではの世界を堪能できる楽曲はもちろん。これまでとガラっと変わった一面を魅せる楽曲も加わった全7曲が収録されております。さて、今日のうたコラムではそんなアルバムについての歌詞エッセイを、リリィ、さよなら。本人が執筆!4週に分けて記事をお届けいたします。まず今回は、アルバムセルフライナーノーツの“プロローグ”をご堪能ください…!

~アルバムセルフライナーノーツ・プロローグ~

『最終話までそばにいて』

何故このようなアルバム名にしたのか
というところから話したい。

私はとても小説が好きだ。
アニメが好きだ。漫画が好きだ。
つまるところ物語が好きなのだ。

第一話から、第一章から
この先には何があるんだろうと
思いを馳せることが好きだ。

そんな私の今住んでる部屋、そして実家には
購入した沢山の本がある。

そのなかには
タイトルに惹かれたもの
なんとなく流行っていたもの
なんとなく気になっていたもの
様々な理由で手に取ったけれども
最後のページまで読めなかったものもある。

読みかけの本が沢山ある。

最終話(結末)まで
見届けられなかった想いが
世の中にはきっと溢れている。
そんな想いに焦点を当てたいと思い
作り始めたアルバムである。

そして
ハッピーエンドを迎えられなかった物語のほうが
世の中にはずっと多いだろう。
それでも人生は続いていく。

では
これからセルフライナーノーツという形で
その7曲の物語の解説をさせていただきたい。

<リリィ、さよなら。>



~『最終話までそばにいて』フレーズピックアップ!~

― 1曲目「その手にふれたあの日から

この手にふれたならきっと
バレてしまうような気がした
「頑張れ」の裏の本音に
君がどうか気づかなければいい
こんな頼りない僕だけどずっと味方でいるよ


― 2曲目「甘い生活

噛むたびに 味気ない
時間を過ごす暇はないよ
君がいて 僕がいて
全てが『甘い生活』


― 3曲目「Lovin' you

綺麗売りしてる君が
台無しになっていくのが見たいな

きっと僕にしか効かない毒を
身体中に吹きかけて

唇には嘘を塗って
わざわざ部屋に来てくれたんでしょう


― 4曲目「Your best friend

あいつのことで今日も泣いたり舞い上がる君が
いつでも帰れる場所になるから
I'm just only your best friend


― 5曲目「コールドスリープ

愛することが最も不幸だと
あなたと逢うまで 思っていた


― 6曲目「Clover

君の最後の言葉はやっぱり『ありがとう』で
だから僕はこの世で1番 悲しい言葉はきっと
『ありがとう』なんだって そう思ったんだ


― 7曲目「モラトリアム

大人になれなくっても 子供に戻れなくっても
ただ君が好きだった


アルバムセルフライナーノーツ【第1章】に続く!】

◆ニューアルバム『最終話までそばにいて』
2019年8月7日リリース
POCS-1816 ¥1800+税

<収録曲>
1.その手にふれたあの日から
2.甘い生活
3.Lovin’you?
4.Your best friend
5.コールドスリープ
6.Clover
7.モラトリアム