わたしが歌い続ける理由。

2021年11月17日に“GARNiDELiA(ガルニデリア)”がニューアルバム『Duality Code』をリリース!今作は“Duality=二元性”と名付けられたとおり、改めてふたりの才能と信念が形成された、12年目の口火を切る作品となっております。TVアニメ『大正オトメ御伽話』OPテーマ「オトメの心得」や、ドラマ『どうせもう逃げられない』OP主題歌「春がきたよ」ほか全12曲が収録。

 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った““GARNiDELiA”のMARiAによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、アルバムのラストを飾る収録曲「Reason」に通ずるお話です。自分と向き合い、歌う理由、ステージに立ち続けたい理由を考え続けたコロナ禍。たどり着いた一つの答えとは…。



こんにちは、こんばんは!
またお会いできてうれしいです。
見ていただきありがとうございます。
GARNiDELiAのMARiA(メイリア)です。
第二弾はアルバムの最後に収録した曲
「Reason」についてお話します。
 
 
 
2019年12月31日
世界中を襲ったコロナウィルスが
最初に報道された日。
 
 
翌年2020年は
GARNiDELiA結成10周年の年だった。
計画していた記念のツアーも
緊急事態宣言により延期。
 
こんなことが起きるなんて思ってもみなかった。
 
きっと誰もがそうだろう。
 
あと1ヶ月、いや半年頑張れば、が
あと1年、来年こそは、と
歯を食いしばり1年なんとか耐え凌ぎ
 
2021年には
明るい未来が待ってると思っていた。
そうじゃなきゃやってられなかった。
 
でも現実世界はそんなに甘くなく
2021年に延期した公演たちも全て中止。
 
今だってまだ未来は不安定
なんとかしがみついてやっと今
規制の中でライブが
できるようになったという感じ。
 
 
そんな中でも歩みは止めてはいけないと思った。
というか止まることが怖かった。
音楽を止めてしまうことがとにかく恐ろしかった。
 
2020年から2021年にかけて
試行錯誤の日々
今できることを今できることの中で
夢中で探した。
 
とともに、
突然ぽっかりと空いたスケジュール
家にたった一人もんもんと色んなことを考えた。
 
音楽で生きてきた私たち。
「不要不急の外出はお控えください。」
 
音楽は私にとっては
無くてはならないもの必要緊急のものだ。
これで生きてるんだから当たり前なんだけど。
 
それをやってはいけないと禁止される日々。
 
苦渋の選択で一歩踏み出せば、罵声の嵐。
 
『私はなんのために歌うんだろう。』
 
『どうしてステージに立ち続けたいんだろう。』
 
人生についてもたくさん考えた。
一度きりの人生だ。
かれこれ私はもう19年くらい
歌に、音楽に
この身を捧げてきた。
人生の半分以上歌い続けている。
 
誰に頼まれるわけでも無く、
自分が歌いたいから歌い続けてきたわけだ。
そろそろ終わりにしたって、
別の道を歩む選択をしたっていいんじゃないか。
そんなことも頭をよぎった。
 
こんなしんどい、苦しい世界の中で
それでも立ち上がって、
もがき続けるのはどうしてだろう。
 
そんなことを四六時中考えた
 
アルバムを制作している最中も。ずっと。
 
終わりにしてもいいか
なんてことが頭をよぎったくせに
伝えたいことが止まらなかった
こんな世の中を生きるすべての人たちへ向けて
そして自分自身に向けて
夢中で書き殴った
イマ、君に届けたい思いを。
 
 
「Reason」のデモが届き、聴いた瞬間
ステージに立つ自分、
ステージから見える君の顔を想像した。
私の歌を聴いてキラキラに笑ってくれるキミ、
時に命を救われたというメッセージ、
出会えてよかったと心からの感謝の言葉、
全てが頭を心を駆け巡った。
涙が止まらなかった。
 
 
あぁ、
 
こんなに簡単なことだったのに
 
何を悩んでいたんだろう。
 
いままでもこれからも、きっとずっと変わらない。
 
 
私が歌う理由。
 
それは。
 
『キミ』

<GARNiDELiA・MARiA>