当たり前に通ってた場所が無性に恋しくなる時がある。

 2022年6月1日に“マルシィ”が、1st ALBUM『Memory』をリリースしました。恋の始まりから愛が終わるまでの記憶を一つの作品としてコンパイルしたラブソングアルバム。「白雪」、「プラネタリウム」をはじめ、配信を重ねるごとにストリーミングチャートを賑わせてきたマルシィの初となるCD作品です。CDのみのボーナストラックとして、ストリーミングヒットとなっている代表曲「絵空」の収録が決定。
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“マルシィ”の吉田右京(Vo & Gt)による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作『Memory』にも通ずる、大切にしたいもののお話です。福岡から上京し、故郷から離れて気づいたものとは…。ぜひ、アルバムと併せてこのエッセイを受け取ってください。



お久しぶりです。
マルシィのボーカル吉田右京です。
最近、上京したんですが全然慣れません。
 
福岡に住んでいた頃、当たり前に通ってた場所が無性に恋しくなる時がある。家から10分の距離にある温泉、行きつけの美味しいパン屋さん、ラーメン屋、地元の友達と過ごす何気ない時間などなど。
 
何度も繰り返していくうちに日常の一部になっていくものや時間。その貴重さに気づくことは本当に難しいと、遠くなってからつくづく思い知る。これで何回目だろう。。笑
 
これから出会う人やそばに居てくれる人との時間、東京で音楽をやっていることも、もちろん楽曲を聴いてくれる人のことも、改めて奇跡であり貴重なことだとしっかり自覚して大切にしたいと思う。
 
自分が持ってないものや、失くしてしまったもの、誰かが持っていて自分は持ってないものに、目を向けてしまうことも多々あるけど、今あるものに浸っていけたら、それが今を大切にすることにも繋がるのかなとも思う。だから出来るだけそうしていきたいなぁと。
 
さて、、、前置きが長くなりましたが、6月1日に1st ALUBAM『Memory』をリリースしました。全11曲が収録された宝物です。この作品を作ることが出来て心から良かったと思っていて、惜しみなく愛情と想いを詰め込みました。
 
この一枚の作品が、もしくは収録されている曲のどれかが聴いてくれた人の想い出に重なったり、忘れていたことを思い出したり、誰かに優しくなれたり、当たり前に思えることの貴重さに気付くことが出来たり、そんな何かのきっかけになれれば嬉しいです。

きっと、そうなれるだけの力を持った作品が出来たと思います。是非、手に取って聴いてみて欲しいです。

<マルシィ・吉田右京>


◆1st ALBUM『Memory』
2022年6月1日発売
 
<収録曲>
1. ラブストーリー
2. プラネタリウム
3. ワスレナグサ
4. 君のこと
5. ピリオド
6. 花びら
7. 未来図
8. 最低最悪 
9. 牙
10. 白雪
11. 絵空 ※CDのみ収録のボーナストラックになります。